「はい、皆さん集合してくださーい」

 

雪が降りしきる闇の中、クリスを背負った涼子が息を切らしながら
走っていた。

「ぜぇ……ぜぇ……!」

必死に走る涼子を後ろから追いかける影が二つ。

「待ちやがれ、コラアァァァっ!!」
「はっ、逃げても無駄だぜ!?諦めて大人しくしろよ、オイ!?」

影の正体は語るまでも無いだろうが、モヒカンとダージュである。

涼子はクリスを背負って戦いの場から逃走した後、すぐに薬局で自分とクリスの傷を処置した。

しかし、その後に間髪入れずモヒカンとダージュが追ってきたのだ。
正直なところ、彼らがすぐに追いかけてきたことは涼子にとっては予想外だった。

丸腰だったとはいえ、自分と互角に渡り合ったあの獣耳の少女……ナビィの実力からすれば、
たとえ2対1といえど、あの男たちに引けを取りはしないだろうと涼子は思っていた。
最低でも、それなりのダメージは与えてくれるだろうと期待していたのだが……。

(……どう見ても、完っ璧にノーダメージじゃない、あの二人っ!!?
 何やってんのさ、あのケモ耳っ!!ちゃんと仕事しろ、コラァっ!!)

心中でナビィに罵詈雑言を浴びせながら、涼子は右腕のみでクリスを抱えて、
ひたすらに走り続ける。

いくら涼子といえど、左腕を失った状態であの二人を相手にするのはかなり厳しい。
今の涼子にできるのは、ただ逃げ回ることだけなのだ。

(ええい、チキショーっ!!こんなことなら助けなきゃ良かったっ!!
 左腕は痛いし、走りっぱなしでしんどいし、背中のは重いし……!!)

クリスを捨てていこうかとも考えたが、さすがに満身創痍の怪我人を放り出すような
非人道的なマネはできないし、ここまでやっておいて、今更見捨てるのも気に入らない。

都合良くそこらへんに奈々がいて追っ手を撃ち殺してくれないだろうかと情けない期待を抱くが、
すでに死んでいる奈々は涼子の期待に答えてくれない。

(奈々ぁぁぁーーー!!大好きなお姉ちゃんのピンチだぞ、奈々ぁぁぁぁーーー!!
 どこぞをほっつき歩いてないで、颯爽と現れて後ろの馬鹿二人を撃ち殺さんかあぁぁぁーーー!!)

期待に答えてくれない奈々に理不尽な怒りをぶつける涼子。
しかし、ほっつき歩いているどころかバラバラになって地面に転がっている奈々には無理な相談である。

(ええい、もういいっ!!愚妹に頼るなど涼子さんらしくなかったわっ!!
 この程度のピンチ、一人で切り抜けて見せようではないかっ!!)

涼子は心の中で『奈々の薄情モン!!』と最後に罵った後、奥歯を噛み締めて叫ぶ。

「加速装置っ!!」

次の瞬間、涼子の走る速度は倍近くとなり、みるみるモヒカンとダージュを引き離していく。

「なっ……!?」
「嘘だろ、オイっ!?」

驚愕するモヒカンとダージュ。

無理も無い反応である。
重傷の身で延々と走り続けていた涼子がここに至って、あり得ないほどの加速を見せたのだ。

「はははははっ!!あばよ、とっつあぁぁぁぁんっ!!」

涼子は馬鹿笑いをしつつ、凄まじい速度で走り抜けていった。




『突然ですが、雑学のお時間です。

 人間は追い詰められると身体のリミッターを外し、
 身体能力を限界まで引き出して、危機から逃れようとすることがあります。

 そして当然、普段は抑制している身体能力を全開で酷使するわけですから、
 後々代償を支払うことになっちゃうわけです。

 とても身体に悪いので、皆さんは身体のリミッターの外しすぎには注意しましょうね♪』




数十分後、そこには真っ白になって倒れる涼子さんの姿がっ!!


ざんねん!!りょうこさんの ぼうけんは ここでおわってしまった!!




「こらあぁぁぁあぁぁぁぁぁぁっ!!
 涼子さんを しんのゆうしゃ にするんじゃねえぇぇえぇぇぇぇぇっ!!」


がばっと起き上がって、天に向かって咆哮する涼子さん。

えびげんさんに次いで、地の文に突っ込んだ二人目の参加者である。
実にめでたいことだ。

涼子さんは抗議の咆哮を終えると、力尽きたようにがくっと頭を地に突っ伏した。




【涼子さん@ぶらんくぶらっど 死亡】




「だから、涼子さんは死んでねええぇぇぇええぇぇぇぇっ!!」


再び、がばっと起き上がって涼子さんは抗議の咆哮を上げる。
しかし、すぐに力が抜けて地面にぱたっとする涼子さん。

「……あ、いかん。やっぱ死ぬかも」

おやすみ、涼子さん。

(……おやすみ〜……)

そして、今度こそ死亡……ではなく気絶する涼子さん。

降りしきる雪は涼子さんとクリスの身体に容赦無く降り積もっていくのだった。




 

一方、ここは昏い街。

伊予那たちは寒さと雪から身を守るために、適当な民家に移動して
暖を取っていた。

「……初香ちゃん……大丈夫かな……」
「うん……ちょっと遅いよね……何かあったのかな……」

豪華客船の探索に向かった初香を心配するりよなと伊予那。

「いやいや。探索に向かったんだし、もうちょい時間はかかると思うよ。
 あの子、子供とは思えないくらいしっかりしてたし、心配すること無いって!」
「……そう、でしょうか……?」
「そうそう、あの子なら大丈夫だよ!私が保証するから元気出しなよっ!」
「……はい……ありがとうございます……」

励まされたりよなは、礼を言う。

「いいってことよ」

それに満足げに頷く、門番。
ちなみに、縛られたままである。

「……って、何で貴女がりよなちゃんを励ましてるんですかっ!?
 貴女、シノブさんを殺した悪い人でしょっ!?」

何かがおかしいことにようやく気づいた伊予那が、門番に突っ込みを入れる。

「いや、だから、私だって殺したくて殺したわけじゃないんだってば。
 シノブの様子がおかしかったってことは、この子が説明してくれたじゃないさ」

怒鳴られた門番は身を竦めつつ、助けを求めるように視線を神官服の少女……ルカに向ける。

ルカはすでに目を覚ましていた。
初香が豪華客船に向かって十数分後、ルカは目を覚ましたのだ。
そして、伊予那やりよなに事情を説明してもらって、今に至る。

「……確かに……」

助けを求められたルカは、門番に冷めた視線を返しつつ答える。

「……確かに、シノブの様子がおかしかったのは認めるわ。
 たぶん、この殺し合いで仲間をたくさん失ったせいだったんだろうけど……。
 でも、だからって、それでアンタが信用できるって話にはならないわよ。
 アンタ、あの女の子……八蜘蛛の仲間なんでしょ?」
「うぐっ……!」

ルカの言葉に、門番は何も言い返せなかった。

「アンタが八蜘蛛と無関係だったなら信用しても良かったんだけど……。
 アイツの仲間じゃ警戒しないわけにもいかないわ」
「うぅぅ〜……やくもんのあほ〜……」

門番は涙目になって八蜘蛛にグチグチと文句を垂れ始めるが、ルカと伊予那は無視を決め込んだ。

「門番さん、泣かないでください。
 皆さんもすぐに門番さんが悪い人じゃないって分かってくれますよ」
「うぅぅ……ありがと、りよな……」

唯一、りよなだけは門番を慰めていた。

りよなは他の二人のように、門番に敵愾心や警戒心を持っていなかった。
門番がそれほど悪い人物には思えなかったというのもあるが、門番がシノブを殺したということを
同じ人殺しである自分が責めるのは筋違いだという思いがりよなの中で強かったということが
大きな理由だった。

りよなは門番がシノブを殺したことを伊予那に責められているのを聞いていて、
他人事とは思えなかったのだ。

(……エリーシアさんを殺した私だって、門番さんと同じ……。
 ……ううん、違う……門番さんは身を守るために戦っただけだけど、
 私は優勝するためにエリーシアさんを殺したんだ……同じなわけが、無い……)

責められるべきは門番ではなく自分のはずだ、とりよなは考えていた。
だからこそ、りよなだけは門番に対して普通に接していた。

伊予那やルカもそれが分かるからこそ、門番に対して強くは出れなかった。
敵意や警戒心を持ちつつも、拘束だけに留めて様子を見るしかなかったのだ。

伊予那は門番やりよなに聞こえないように、小声でルカに話しかける。

(……どうするんですか、あの人……?)
(……そうね……ずっとこのままってわけにもいかないしね……。
 追い出しても、一時しのぎにしかならないし……いっそ殺すか……)
(こ……殺すのは、ちょっと……)
(……もしくは、仲間にするか……)
(!?……あ……あの人をですか……!?)
(……そりゃ、私だって危険だとは思うけど……)

ルカとしても、門番の扱いには悩んでいるのだ。

伊予那たちから聞いた話では、門番は殺し合いに乗っている八蜘蛛の仲間であり、
人を殺している。
これだけ聞くと完全に危険人物であり、ルカの基準からすれば、即ズピャッである。

だが、同時に門番はエリーシアの親友であるアーシャの仲間でもあり、さらにシノブとも
元々は仲間だったという。
シノブを殺したのも、不幸にも八蜘蛛とシノブが敵対関係となり、古くからの仲間である
八蜘蛛のほうに門番が付いた結果だというから、半分以上は八蜘蛛のせいだとも言える。

実際に話をしてみた印象としては、特に問題のある人物とは思えない。
りよなとのやり取りも穏便そのもの、むしろ微笑ましさを感じるくらいだった。

(……でも、それだって演技の可能性も……いや、演技じゃなかったとしても、
 そもそも門番は八蜘蛛と合流したら、必ず八蜘蛛の側に付くはず……。
 やっぱり、殺したほうが……でも、りよなが……それに、門番自身は別に……
 いや、だからそれは演技かもしれなくて…………ああ、もうっ……!)

思考がまとまらず、迷ってばかりの自分にルカは苛立つ。

ルカはこの殺し合いの中で、エリーシアを殺人鬼と間違え、さらにりよなと八蜘蛛にも
あっさりと騙されている。
その経験から、ルカは自分の判断に自信を持てなくなっていたのだ。

(……私らしくない……!いつもなら、びしっと決めて、ズピャッてするのに……!)

それはそれで問題があると思うのだが、ルカは特に自分の思考に疑問を持たなかった。

ふと、そこでルカは気が付く。
街の入り口に何者かの影があることに。

すでに時刻は夜を回っており、影の正体が何者なのかは暗くてよく分からない。
ルカはすぐさま気を引き締め、伊予那からもらったハグロの刀を握る。

「……誰か来たわ。私が安全かどうか確認してくるから、
 ここから出ちゃ駄目よ、二人とも」

伊予那とりよなに警戒を促してから、ルカは扉を開ける。

「……ルカさん……」

不安そうなりよなに、ルカは後ろを向いて笑いかける。

「大丈夫よ、りよな。今は怪我も完全に治ったし、ちゃんとした
 武器もあるんだから、そう簡単にやられたりしないわ」

そう言って、ルカは外へと出て行く。



影は周囲を警戒しているようだ。

立ち居振る舞いから、それなりに戦いの心得があるようだが、
ルカほどの実力があるようには見えない。

ルカは気づかれないように、影の背後へと回る。
そして、刀をす……っと、影の首に突きつける。

「……っ!?」
「……動かないで」

身体を強張らせる影に対して、ルカは警告する。

「……いくつか質問をするから、正直に答えて」
「…………」
「まず、一つ目の質問だけど……アンタは殺し合いに……」

そして、影に対するルカの尋問が始まった。




 

豪華客船へと辿り着いた初香は時計を確認する。

(……後、一時間弱か……時間も無いし、急がないと……)

そして、初香は豪華客船の甲板に着くと、レボスレイブから降りて、
単身で豪華客船の中へと入っていく。
さすがにレボスレイブに乗ったままでは、船の中には入ることはできないからだ。

(……禁止エリア間近の場所に参加者がいる可能性は低いはず……。
 もし何かいたとしても、銃だってあるし、大丈夫……)

そう思いつつも、初香はたった一人で夜の船の中にいるという現状に怯えを感じていた。
暗闇の中を懐中電灯を頼りに進む初香の足が震えているのは、決して寒さのせいだけではなかった。

(……大丈夫……何もいるはずない……いるはずない……!)

自分に言い聞かせるように頭の中で『何もいるはずない』と繰り返す初香だが、
頭の中に浮かぶのは、国立魔法研究所で襲ってきた化け物の姿。

美奈を殺したあの化け物がこの暗闇の中、自分の背後や天井、もしくはそこの物陰から
現れて襲い掛かってくるのではないか、という考えがどうしても離れなかった。


ガタッ。


「ひっ!?」

後ろから聞こえた物音に初香はびくっと身体を震わせ、慌てて振り返って懐中電灯の明りを向ける。

だが、そこにあったのは、ただの本棚だった。
中を見ると、本が倒れている。
おそらく、そのときの音が先ほどの物音の正体だろう。

「……な……何だよ、もう……!脅かさないでよね……!」

涙目で文句を言う初香。
こんな下らないことで、大げさに怯えている自分が情けなくて、自然と探索の手が乱暴になる。

「……どこにあるんだよっ……!時間が無いってのにっ……!」

初香は八つ当たり気味に家捜しを続けるが、一向に見つからない。

そうこうしているうちに、時間が迫ってきた。
エリアからの脱出を考慮すると、もう猶予は十分もないだろう。

(……こうなったら、もう諦めるしか……!)

諦めかける初香だが、そのとき、ようやく工具箱らしき箱を見つける。

箱を開けてみると、様々な工具が大量に納められていた。

(……よしっ……!これで、首輪も何とかなる……!)

初香は顔を輝かせて、工具箱を持っていこうとするが、十歳の子供である彼女には
工具がぎっしりと詰まった工具箱は持っていくには重すぎた。

仕方無しに、初香は工具箱から金槌などの必要無い工具を取り出して、その場に捨てていく。
そして、重量の軽くなった工具箱をデイパックに無理やり押し込んだ。

時計を見ると、すでに猶予は五分と少し。

(……急がないと……!)

初香は急いで船から脱出すると、レボスレイブに乗り込み、昏い街へと引き返していった。






「……初香ちゃんが、禁止エリアにっ!?」

ルカたちから事情を聞いた影……ミアは、初香が首輪解除のための道具を探すために
単身で豪華客船に向かったことを聞き、思わず叫んでいた。

ルカはミアの名前を聞いて、ミアが初香の仲間だということに気が付いた。
そして、本人かどうか確かめるためにいくつか質問してみた結果、ミア本人に間違いないと確信し、
ミアを信用することにしたのだ。

「……そんな……!もう、時間が無いっていうのに……!」
「いやー、大丈夫だと思うよ?あの子、ゴーレムみたいなのを
 自由に操ってたし、アレがあれば滅多なことは起こんないはずだよ」
「……ゴーレム……モンスターの……?」

門番の言葉に、ミアは首を傾げる。

「……簡単に言うと、馬みたいに搭乗可能で何でも言うことを聞く、巨大な人型の支給品らしいわ。
 私は気絶してたから見てないけど、それだけ強力な支給品があればその子も大丈夫なはずよ。
 それに、禁止エリアに指定されたエリアに参加者がいつまでもうろついている可能性も低いしね」

ルカの説明にミアはようやく納得するが、それでも一抹の不安は残る。

「……あと、十分でD-5エリアは禁止エリアになりますけど……。
 初香ちゃん、本当に大丈夫でしょうか……?」

伊予那の言葉に、全員が沈黙する。
元々、ぎりぎりの時間に出発したことを考えれば、この時間になっても初香が帰って来ないことは
あり得ないことではないのだが、状況が状況だけに初香の身が危ぶまれていた。

そのとき、微かに『ガシャン、ガシャン……』という機械音が近づいてくるのが聞こえた。

「!……初香ちゃんだっ!」

伊予那の言葉に、全員の表情が明るくなる。

ミアは警戒も忘れて、外へと飛び出していく。
慌ててルカが追いかけ、それに伊予那も続いていく。

外に出たミアは、巨大なモンスターに乗った初香の姿を見つけて、安堵する。

「初香ちゃんっ!」
「……えっ……!?ミア……!?」

自分を出迎えた人物の中に、ミアがいたことに初香は驚く。
それと同時に、研究所の仲間に出会ったことで、初香は自分が美奈を見殺しにしたことを思い出す。

「良かった、貴女が無事で……美奈ちゃんが放送で名前を呼ばれたから、心配してたの……」

ミアの言葉に、初香の身体が強張る。
ミアは初香の無事を喜んでいるが、初香にはミアが自分を責めているように聞こえてしまう。

もちろん、ミアは事情を知らないのだから、それは初香の罪悪感による思い込みなのだが。

「?……初香ちゃん?」

様子のおかしい初香を、ミアが心配そうに呼びかける。

「……大丈夫、だよ……何でも無いから……」

のろのろとレボスレイブから降りた初香は、ミアと目を合わせないようにしている。
その様子に伊予那とルカは怪訝な表情を浮かべる。

「……あの……僕、く……コレを何とかしないといけないから……。
 悪いけど、今は……」

初香のどこか怯えたような様子に、ミアはしばらく黙っていたが……。

ミアは、いきなり初香を抱きしめた。

「……っ!?」

抱きしめられた初香は混乱する。

「ミ……ミア……?」
「……大丈夫だよ、初香ちゃん。
 何があったのかは分からないけど、私は初香ちゃんの味方だよ。
 もちろん、クリスもナビィもえびげんさんもね。
 だから……そんなに怯えなくても、大丈夫だよ」

ミアの言葉に、初香は震える。

味方。

簡単に言ってくれる。
自分は、その味方を……美奈を見殺しにしたというのに……。

伊予那やりよなと出会ったことで、今まで考えないでいられた、仲間を見殺しにしたという事実。

その事実は、今ミアと出会ったことで、初香の心を苛んでいた。

「……僕は……僕なんか……」

顔を俯かせる初香を、ミアはさらに強く抱きしめる。

「……ねぇ、初香ちゃん。
 初香ちゃんは責められるようなことは何もしてないよ?
 それどころか、今までずっと頑張ってきたじゃない?
 初香ちゃんはまだ子供なのに、いろんなことを考えて、
 皆を引っ張っていって……ずっと頑張ってたじゃない?」
「……でも……僕は……」


……美奈を、見殺しにした。

ミアは、知らないから、そんなことが言えるんだ。
自分が、何をしたか知らないから、そんなことが……。


「……きっと……」

しかし、ミアは続ける。

もういい。何も聞きたくない。
お願いだから……。

「……ミア……もう……」
「……美奈ちゃんだって……」
「……っ!」

美奈の名前を聞いた初香はびくりと震える。

「……美奈ちゃんだって……きっと、そう思ってるから……」
「……あ……」


その言葉と、震えているミアの様子に気が付いた初香はようやく気が付く。


ミアは、自分が美奈を見捨てたことに気が付いているということを。


「……ミ、ア……」
「……初香ちゃんは、悪くないから……。
 だから……そんなに、自分を責めないで……」
「……う……」



(……ああ、そうか)


初香は思う。


(……僕は……)


ミアの胸に顔を埋めながら、思う。


(……誰かに……)


……誰かに、そう言ってもらいたかったんだ。


「……う……あ……」


あれは仕方の無いことだったって。


自分は悪くなかったんだって。


誰かに……許してもらいたかったんだ。


「……うああああぁぁぁああああぁぁぁぁぁぁっ……!!」


それに気が付いた初香は、泣いた。

優しく抱きしめてくれるミアの胸の中で、泣き続けた。




 

ミアは、初香に何があったのかを、完全に理解していたわけではない。

ただ、初香の様子と、放送で美奈だけ名前を呼ばれた事実から、
おそらく、初香が美奈の死に、何らかの責任と罪悪感を感じているのだろうと
いうことを推測しただけだ。

もしかしたら、初香は恐怖から美奈を見捨てるような行動を取ってしまったのかもしれないとも思った。

だが、そうだとしても、それは初香のせいではないとミアは思う。


恐怖に駆られて、仲間を見捨てて逃げ出した。

言葉にすると、許されない罪のように思える。
だが、逃げ出した当人も、そうしたくてしたわけではないのだ。

本当は助けたかったのだろう。
逃げ出したくなどなかったのだろう。

だが、恐怖がそうさせてしまった。
初香は、恐怖に負けてしまったのだ。

恐怖に打ち克つことは、難しい。
まして、初香はまだ子供なのだ。


確かに、初香は美奈を見捨てるという罪を犯した。

許さない、という者もいるかもしれない。
許されるべきではない、という者もいるかもしれない。

……だが、ミアは初香を許した。

何も悪くは無い、と。

それは、もしかしたら間違っているのかもしれない。
だが、少なくとも……一人の少女の心を救ったことは確かだった。






初香は泣き続けた後、そのまま眠ってしまった。

今までずっと動き通しだったのだ。
緊張の糸が切れて、疲れが出てしまったのだろう。

初香をベッドまで運ぶと、ミアとルカたちはようやく詳しい情報交換に入る。


そして、情報交換をした結果、現在の生き残りは12名。


その中で、対主催はクリス、伊予那、りよな、ルカ、初香、ミア、えびげん、ナビィ。

殺し合いに乗った者は、モヒカン男とエルフ男。

グレーゾーンは、門番。

そして、残りの1名は……。

「……おそらく、『天崎涼子』という人ね」
「……残りの参加者の名前から知ってる名前を除くと、そうなりますね。
 もちろん、初香ちゃんたちを襲ったモヒカンの人たちやスライムが
 『天崎涼子』じゃなければですけど……」
「……それはさすがに無いと思うよ、りよなちゃん……」
「……ていうか、私、その天崎涼子の妹の奈々って子に会って、
 容姿を聞いてるから、絶対にそれはあり得ないわよ」

ミア、りよな、伊予那、ルカは残りの参加者について話し合い、その正体が天崎涼子だと
いうことを確信した。

そして、ルカから天崎涼子の容姿を聞いた伊予那は驚愕する。
ルカから聞いた天崎涼子の容姿は、伊予那たちを襲った桃色の髪の少女の仲間と
同じ容姿だったからだ。

「……ということは、天崎涼子は殺し合いに乗っている可能性が高いわね」

複雑そうな顔で呟くルカ。

奈々を守れなかったルカとしては、奈々の姉である涼子は守り抜きたいと考えていたのだが、
当の涼子が殺し合いに乗っているとなれば、話が違ってくる。

もし主催を打倒する上での障害となるなら、モヒカン男やエルフ男(残った名前から推測して、
おそらくモヒカンとダージュだろう)と同じように、天崎涼子も倒す必要がある。

「……情報交換も終わったことだし、私はクリスを迎えに行くわ。
 私が戻ってくるまで、初香ちゃんのことはお願いね」

ミアはルカたちにそう告げると、立ち上がって外に出て行こうとする。

しかし、それをルカが引き止める。

「待って、ミア。貴女、かなり疲れが溜まってるでしょ?
 クリスさんは私が迎えに行くから、貴女は休んでてちょうだい」
「え……でも、私……」
「それに初香の目が覚めたとき、貴女が傍にいたほうがいいでしょ?」
「それは……」

迷うミアだが、結局はルカの言葉に甘えることにした。

いくらマジックロッドの制限が無くなったとはいえ、今のミアはかなり消耗しているのだ。
そんな状態で、もしモヒカンやダージュに遭遇したら、簡単にやられてしまうに違いない。

それよりは、怪我も疲労も無いルカに行ってもらったほうが良いだろう。
だが、それでも不安は残る。

ルカ一人で大丈夫なのか?
あの二人と遭遇した場合、いくらルカでも危険なのではないか?

「大丈夫よ。一人で行くつもりはないから」

不安そうな表情の面々に対して、ルカは事も無げにそう告げる。
それに対して、全員が怪訝な顔をする。

この場に、ミアとルカ以外に戦力になるものはいないはずだ。
一体誰を連れて行くつもりなのか……。

「……というわけで、行くわよ、門番」
「……へ?」

いきなり名前を呼ばれた門番は間の抜けた声を出す。

「ちょっ……ルカさんっ!?」

伊予那は驚いて抗議の声を上げる。

「言いたいことは分かるわよ、伊予那。
 でも、いつまでも門番の扱いについて迷ってても仕方ないでしょ。
 だから、とりあえず自由にして、一緒に行動してみるわ。
 怪しい素振りを見せたら、ちゃんと始末しとくから安心しなさい」
「し……始末って……」

ルカの過激な物言いに冷や汗を流す門番。
そんな門番に、ルカは笑みを向けつつ言う。

「始末されたくなかったら、信用されるように行動することね。
 期待してるわよ、門番?」
「……まぁ、自由にしてくれるっていうなら、願っても無いことだけどね」

拘束を解かれた門番は、返してもらった銘刀「大文字」を腰に差し、大きく伸びをする。

「……しっかし……やくもんも死んじゃったみたいだし、魔王軍三将軍は全滅か……。
 将軍が全滅して、門番だけ生き残っちゃってどうするってのさ……」
「…………」
「あ……いや、別にミアを責めてるわけじゃないけどさ……。
 ていうか、ぶっちゃけ殺されてもしょうがないことは散々やってきてたと思うしね……」

俯いたミアに気づいて、頭をぽりぽり掻きながら門番はフォローする。

「…………」

その様子を見て、ルカは考えていた。

門番は殺し合いに乗った八蜘蛛を守るために、シノブを殺した。
りよなは殺された妹を生き返らせるために、エリーシアを殺した。
ミアは自分を殺そうとした八蜘蛛を、返り討ちにした。
初香は先ほどの様子を考えると、おそらく美奈という参加者を見殺しにしたのだろう。

この殺し合いの場では、多かれ少なかれ、ほとんどの者が罪を犯している。

人によっては、ミアや初香のことは罪とは思わないかもしれない。
だが、人によっては、エリナが命をかけて守ったことによって生き残ることができた伊予那の
ことも罪人だというものもいるかもしれないのだ。

さらに言うなら、ルカ自身も罪無き人々を守るために、多くの命を手にかけてきた。
そして、この場では守れるはずの命をことごとく、その手から零している。


つまり……考え方によっては、全ての者が罪を背負っている。

少々極端かもしれないが、全員が全員、止むに止まれぬ事情や譲れぬ思いがあって、
罪を犯してきたことは確かなのだ。

(……だからこそ、柔軟な考えを持って、見極めないといけない……)

ルカはそう考え、門番の罪を自分の目でしっかりと見極め、彼女をどうするか、
結論を出そうと思ったのだ。


今までのルカなら、罪を犯した者は容赦無く切り捨てていただろう。
だが、この殺し合いの中での経験が、ルカの考え方を変えていた。

ルカは悪に対しての冷徹な容赦の無さを持ち、それゆえに視野の狭いところがあった。
しかし、この殺し合いで出会った参加者たちは、罪人でありながらその罪に苦しんでいた。

ルカが今まで出会ってきた罪人の中には、彼女たちのように己の罪に苦しむ者などいなかった。
分かりやすい悪人ばかりで、全員が罪の意識など感じていなかった。

(……でも、あの子たちは……)

りよな、シノブ、初香……彼女たちは本当なら、罪を犯すことなく、一生を心穏やかに暮らすことの
できる善良な人間だったはずだ。


だが、妹を失ったりよなはエリーシアを殺し、参加者全員を殺そうとした。

仲間を失ったシノブは悪だけでなく、悪に負けた者まで殺そうとした。

初香は美奈を見捨てて逃げ出し、そのことに苦しみ、怯えていた。


こんなことは、絶対におかしい。
彼女たちが、こんなことになって良いはずがなかった。

助けなければいけない。
そして、罪を償わせてあげなければいけない。

(……ここから無事に脱出できたら、しっかりと話を聞いてあげないとね)

自分は見習いとはいえ神官なのだ。
罪人の懺悔くらい、いくらでも聞いてやるつもりだった。

(……『罪を憎んで人を憎まず』か……先人はやっぱり偉大ね……)

ルカは、今まで表面だけしか理解していなかった言葉の中身を、やっと理解できたような気がした。




 

「……ようやく見つけたぜ。手こずらせやがって……」

ダージュは目の前に倒れている涼子に対して、忌々しげに吐き捨てる。

「へへ、コイツを見つけることができたのは俺様のおかげだな!
 感謝しろよ、オイ!?」
「……正確には、あの目薬のおかげだろうが」

ダージュとモヒカンは、見失った涼子を見つけるために眼力拡大目薬を使って、
視力を強化していた。
その結果、雪に埋もれた涼子を何とか見つけ出すことができたのだ。

「よっしゃ!とりあえず、叩き起こそうぜ!
 それから、たっぷりと拷問だ!」
「くくく、そうだな……散々走り回らされたんだ。
 報いはしっかりと受けてもらわないとなぁ?」

モヒカンのハイテンションな言葉に、ダージュは酷薄な笑みを浮かべる。

「んじゃ、まずは……」

モヒカンが涼子のアフロを引っ掴んで叩き起こそうとする。

「!?……避けろ、変態っ!!」

ダージュの警告に、モヒカンは素早くバックステップで後退する。
次の瞬間、モヒカンのいた場所に鋭い斬撃が走った。

「て……てめぇ……!?」
「……あーあ……外しちゃったか……」

跳ね起きた涼子は、いつの間にか手にナイフを握っていた。

「……不意打ちとは、舐めたマネしてくれるじゃねぇか」
「いや、別に狙ったわけじゃなくて、たった今気が付いただけなんだけどね」

ダージュの言葉に答える涼子は、しかし今にも倒れそうな風体だった。

今の涼子は、疲労と激痛で意識を保っているのすら難しい。
そもそも、この寒さの中でこの重傷、死んでいないのが不思議なくらいなのだ。

(……こりゃ、もう駄目かも分からんね……)

涼子は軽く絶望しつつ、襲撃者の二人を観察する。

エルフ男は先ほど使っていた槍ではなく、サーディの持っていた双刀を構えていた。
ということは、恐らく涼子の荷物を回収したのだろう。
もう一本をどこで手に入れたのかは知らないが、よく見るとここはあのときサーディと
共に戦った場所に近いようだ。
なら、道中でたまたま手に入れたのかもしれない。

あの双刀の恐ろしさは、殺人マシーンのような少女との戦いでしっかりと涼子の心に刻まれている。
たとえ扱う者がヘボでも、今の涼子にはかなりの脅威だ。

モヒカン男はエルフ男から貰ったのだろう、あの風を巻き起こす槍をこちらに向けて、威嚇している。
あの槍も、なかなか厄介な曲者だ。
巻き起こる風は間合いを詰めにくくし、それはリーチの長い槍に対して致命的となる。

エルフ男よりも武器の扱いに長けているモヒカン男の手に渡ったとなれば、
先ほどよりも苦戦することになるだろう。

(……しゃーない……せめて、一人くらいは道連れに……)

覚悟を決めようとした涼子だが、そのとき背後から何者かが走ってくる気配に気づく。

(……挟み打ちかね……?全く……どんだけ涼子さんを虐めれば気が済むのさ……。
 仕舞いにゃ泣くぞ、コンチクショー……)

ぐちぐちと心中でぼやく涼子さん。
いっそ、このまま気絶してやろうかと考える。

「……待ちなさいっ!!」
「!?……何だ、てめぇはっ!?」

だが、駆けつけた何者かは涼子を庇うように涼子の前に立った。

どうやら味方らしいが、すでに限界に達しており、視界がぼやけている涼子には
駆けつけた人物が誰なのか分からなかった。

(……ひょっとして、奈々かな……?うん、小っちゃいし、奈々だなコレは……。
 ……ったく、ようやく到着ですか……遅すぎるっての……)

「……遅いぞ、奈々ぁ……涼子さんを殺す気ですかっての……。
 ……んじゃ、悪いけど……」

……後は任せたぞ、妹よ……。

そう呟き、涼子は意識を失って倒れた。






涼子の危機に駆けつけた人物……ルカは涼子の呟きを聞いて、確信する。

(……やっぱり、彼女が天崎涼子に間違いないわね……。
 それと、そこに倒れているのは、たぶんクリスさんね……)

天崎涼子はクリスを庇うように、モヒカン男とエルフ男の前に立ちはだかっていた。
ということは、天崎涼子は殺し合いには乗っていないということになる。

伊予那の話とは食い違うが、もしかしたら何か誤解があったのかもしれない。
その点については、涼子と話し合う必要があるだろうが、まずは現状の打破が最優先だ。

「ちっ……!ナビィのときといい、次から次へと邪魔ばかり入りやがる……!
 まぁいい、まとめて始末してやるさ……!」

そう言うと、エルフ男は双刀を構える。
それを見て、ルカは目を細める。

(……私の双刀……)

エルフ男が構えているのは、確かにルカの双刀だった。

(……こんなヤツに……!)

ルカは自分の双刀がこんな男の殺人の道具に使われていることに憤り、
ぎりっと歯を鳴らす。

そのとき、後ろから足音が近づいてくる。
どうやら、ようやく門番が駆けつけたらしい。

門番はルカの傍に駆け寄りながら、文句を言う。

「ルカったら速すぎだってばー。もうちょっとゆっくり行こうよー。
 ……あれ?コイツら、誰?ひょっとして、敵?」
「……敵よ。門番、アンタも手伝いなさい」
「任された」

すぐさま、銘刀「大文字」を構える門番。
ルカもハグロの刀を両手に構え、鋭い目でモヒカンとダージュを見据える。

「へっ!俺たちと戦う気か、お前ら!?
 身の程ってモンを知っといたほうがいいぜっ!」
「油断するな、変態。ここまで生き残っている以上、
 コイツらもそれなりの実力者のはずだ」

モヒカンに忠告しつつ、ダージュはルカの双刀を構え直す。
モヒカンもにやつきながら、トルネードを構えて戦闘態勢を取る。


こうして、ルカ&門番VSダージュ&モヒカン戦が開始された。




 

【C−3:X3Y2 / 森 / 1日目:真夜中】

【ダージュ@リョナマナ】
[状態]:眼力ドーピング、疲労(小)、魔力消費(微)
[装備]:ルカの双刀@ボーパルラビット
[道具]:デイパック、支給品一式×5(食料21食分、水21食分)
    火薬鉄砲@現実世界
   (本物そっくりの発射音が鳴り火薬の臭いがするオモチャのリボルバー【残り6発】)
    エリクシル@デモノフォビア
    赤い薬×2@デモノフォビア
運命の首飾り@アストラガロマンシー
    魔封じの呪印@リョナラークエスト
    火炎放射器(残燃料100%)@えびげん
    カッパの皿@ボーパルラビット
    スペツナズ・ナイフx1@現実
    防犯用カラーボール(赤)x1@現実世界
[基本]リョナラー、オルナの関係者を殺す
[思考・状況]
1.ルカ、門番、涼子、クリスを殺す。
2.豪華客船付近へ向かう。
3.ナビィの仲間を殺す。
4.オルナの関係者を殺す。(誰が関係者か分からないので皆殺し)

※道中でルカの双刀@ボーパルラビットを回収しました。
※眼力拡大目薬により、視力が強化されています。



【モヒカン@リョナラークエスト】
[状態]:眼力ドーピング、顔面に落書き、おでこにたんこぶ、
疲労(中)、魔力(小)、切り傷多数
[装備]:トルネード@創作少女
[道具]:手製棍棒×3
ツルハシ@○○少女
    眼力拡大目薬×1@リョナラークエスト
    スペツナズ・ナイフ×1@現実世界
    ショットガン(残弾数2+11)@なよりよ
    デイパック、支給品一式
    包丁@バトロワ
    ライター@バトロワ
    マタタビの匂い袋(鈴付き)@現実世界
    スペツナズ・ナイフ×2@現実
    三八式歩兵銃+スコープ(残弾1発、肩掛け用のベルト付き)@現実世界
[基本]:女見つけて痛めつけて犯る
[思考・状況]
1.女を見つけたらヒャッハー!
2.豪華客船付近に向かう。
3.初香、ミア、美奈、クリスを殺す。

※東支部でのオーガ達との戦闘中の記憶が殆どありません。
※モヒカンの支給品のディレイスペルはダージュが解除しました。
※眼力拡大目薬により、視力が強化されています。



【ロカ・ルカ@ボーパルラビット】
[状態]:健康
[装備]:ハグロの刀×2@過ぎた玩具は必要ない
[道具]:デイパック、支給品一式(食料6/6、水6/6)
ミラクルベル@リョナラークエスト
ラクリマ(青)×5@リョナマナ
[基本]:生存者の救出、保護、最小限の犠牲で脱出
[思考・状況]
1.モヒカンとダージュを倒す。
2.涼子とクリスを助ける。



【門番{かどの つがい}@創作少女】
[状態]:健康、ラーニング習得
[装備]:銘刀「大文字」@怪盗少女
不眠マクラ@創作少女
[道具]:無し
[基本]:キングを泣きながら土下座させる、そのための協力者を集める
[思考・状況]
1.とりあえずはルカたちに協力する。
2.キングを泣かすのに協力してくれる人を探す。

※傷はラクリマ(水)×2によって全快しました。
※不眠マクラはバクに無理やり持たされました。
※魔王軍三将軍が全滅したことを知りました。
※不眠マクラの効果に気づいていません。



【天崎涼子@BlankBlood】
[状態]:気絶、疲労大、左腕切断(表面が凍っているため出血は無し)、
    殴られた痕、ガラスの破片による切り傷、火傷、
    アフロヘア、顔にちょびヒゲの落書き
[装備]:涼子のナイフ@BlankBlood
[道具]:ガラスの破片×2@バトロワ
ゼリーの詰め合わせ×4@バトロワ
[基本]:一人で行動したい。我が身に降りかかる火の粉は払う。結構気まぐれ。
    でも目の前で人が死ぬと後味が悪いから守る。
[思考・状況]
1.気絶中

※ナビィ、クリス、明空、伊予那、エリナ、えびげんをモンスター、もしくはモンスターの仲間だと
 思っていましたが、乗りかかった船なので一応クリス、ナビィ、えびげんは信用しとく。
※第2回放送を聞いていません。



【クリステル・ジーメンス@SILENT DESIRE】
[状態]:気絶、両腕骨折、両手の指を全て骨折、
    両手の指の爪が全て剥がされている、
    全身に打撲と擦過傷(身体のあちこちが紫色に変色している)
    胸骨骨折、肋骨6本骨折、血まみれ、魔力残量(中)、疲労(特大)、
    精神疲労(特大)
[装備]:無し
[道具]:無し
[基本]:対主催
[思考・状況]
1.気絶中
2.怪我の治療
3.首輪を外す方法を考える(魔術トラップの解除法は会得済み)
4.首輪を解除するまでは絶対に死なない

※参加者がそれぞれ別の世界から集められていることに気付きました。
※銃の使い方を教わりました。




【D−3:X3Y1 / 昏い街 / 1日目:真夜中】

【ミア@マジックロッド】
[状態]:魔力残量(小)、疲労(大)
[装備]:マジックロッド@マジックロッド(制限解除、ミアを全力で援護)
    四葉のクローバー@現実世界(頭に装備)
[道具]:なし
[基本]:対主催、できれば誰も殺したくない
[思考・状況]
1.ルカと門番が戻るのを待つ。
2.バトルロワイヤルを止めさせる方法を探す

※東支部で襲ってきたモヒカンが今回遭遇したモヒカンと同一人物だとは認識していません。
※オーガの持っていた肉が人肉だと気づいていません。
※参加者がそれぞれ別の世界から集められていることに気付きました。



【登和多 初香{とわだ はつか}@XENOPHOBIA】
[状態]:疲労 中、眠り
[装備]:ベレッタM1934@現実世界(残弾6+1、安全装置解除済み)
クマさんティーシャツ&サスペンダースカート(赤)@現実世界
[道具]:デイパック、支給品一式(パン1食分消費)
SMドリンク@怪盗少女
オーガの首輪@バトロワ
9ミリショート弾×24@現実世界
レボワーカーのマニュアル@まじはーど
[基本]:殺し合いからの脱出
[思考・状況]
1.睡眠中
2.オーガの首輪を解除する
3.仲間と情報を集める

※レボワーカー@まじはーど
(キャノピーのガラス損傷、本体の損傷度0%、ソリッドシューター[弾数1]装備)
 は外に置いてあります。
※キングが昏い街の屋敷の地下(隠し通路経由)にいることを知りました。



【神代 伊予那{かみしろ いよな}@一日巫女】
[状態]:右手に小程度の切り傷
[装備]:トカレフTT-33@現実世界(弾数8+1発)
赤いお札×3@一日巫女
バク@リョナラークエスト
[道具]:デイパック、支給品一式(食料6/6、水4/6)
魔力の薬×5@創作少女
リザードマンの剣@ボーパルラビット
霊樹の杖@リョナラークエスト
青銅の大剣@バトロワ、南部@まじはーど
弓@バトロワ
弓矢(25本)@ボーパルラビット
ラーニングの極意@リョナラークエスト
大福x8@現実世界
あたりめ100gパックx4@現実世界
財布(中身は日本円で3万7564円)@BlankBlood
猫じゃらしx3@現実世界)
[基本]:桜を信じて生きる
[思考・状況]
1.ルカと門番が戻るのを待つ。
2.バクを見張る。
3.カザネの他にもエリナの知り合いが居たら全てを話すつもり。

※キングが昏い街の屋敷の地下(隠し通路経由)にいることを知りました。
※お札を操る程度の能力に目覚めました
※ひょっとすると無念の思いを抱えた死者の魂と会話できるかもしれません



【篭野りよな@なよりよ】
[状態]:疲労 小
[装備]:サラマンダー@デモノフォビア
    木の枝@バトロワ
[道具]:デイパック、支給品一式(食料9、水9)
[基本]:殺し合いからの脱出、罪を償う
[思考・状況]
1.ルカと門番が戻るのを待つ。

※キングが昏い街の屋敷の地下(隠し通路経由)にいることを知りました。





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