第一回リョナゲ製作所・バトルロワイアル 第一回放送テンプレ
参加者達の頭上から、砂嵐のような音が聞こえだす。
初めは激しかったその音は次第に小さくなり、代わりに誰もが聞き覚えのある声が聞こえだした。
「あ゛ーあ゛ー、てすてす。・・・ふぅ、ようやく繋がった。ったく、そろそろコレ買い換えないといけないなぁ。」
人をバカにしたような、間の抜けた高い声、キング・リョーナの物だ。
「はぁーいみんなぁー♪ キング様の第1回、素敵な定時放送の時間だよぉー♪」
キングは一度間を置いて、参加者達の反応を一瞥して言葉を続ける。
「じゃあ、まずは初めての禁止エリアを発表するよ! 初めてだから、オニャノコ達がメモの準備ができてから話すYO!」
キングは女性の参加者達の様子を一瞥してから再び口を開く。
「2時間後の禁止エリアは【#禁止エリアの領域1#】、4時間後の禁止エリアは【#禁止エリアの領域2#】だよっと。メモしたねー?
これからは気をつけて歩かないと、ドカン!っていっちゃうから気をつけてね♪
…あ、そうそう!みんなに良いことを教えてあげるね!
さっき指定した2つの禁止エリアのどこかに僕からの心のこもったプレゼントを置いておいたよ♪
とっても素敵な物だから、欲しい人は探してみてね!早い者勝ちだよ!」
そして、一呼吸置いた後、キングは続ける。
「さて、次はー、みんな気になる死亡者の発表ー♪」
キングの後ろで、打楽器の音が滅茶苦茶に鳴り響いた。
「じゃ、名前を読みあげていくよー♪ 合掌の準備はいいかなー?
オルナ
篭野なより
神代伊織
神谷カザネ
那廻早栗
トゥイーティ・プラム
萩の狐
風香
御朱冥夜
リース
ルーファス・モントール
以上、11名ー♪
・・・ツーワケで、はいっ、がっしょぉー・・・チーン・・・○ッ♪」
卑下な笑い声と、厚い壁を叩いているような鈍い音が何度も聞える。
しばらく笑った後、キングは一度大きく息を吸って、続きを話す。
「家族や知り合いが死んじゃった人は残念だったねー?
今、どんな気持ちなのかなぁ?想像しただけでゾクゾクするよ♪
でもね…僕は優しいから、そんな人たちに慰めの言葉を贈ろうと思うんだ…。
覚えてるかな?
最初の部屋で、僕は『最後まで生き残った人には一つだけ何でも願いを叶えてあげる』って言ったよね?
あれは、嘘なんかじゃないよ?
僕の力なら、君たちを不老不死にも、世界の支配者にもできるんだ。
もちろん……死んだ人を生き返らせることだって簡単なことさ♪
大事なことだから、よく覚えておくんだよ♪
じゃあ、まだ生き残ってる人達は頑張って僕を楽しませてねっ♪」
キングのその言葉を最後に、再び砂嵐のような音が参加者の頭上に響き、次第に聞えなくなっていった。
【残り40名】
戻る